保険会社への告知義務

保険契約の際には、過去にかかった病気や、受けた検査などについて、保険会社に対してあらかじめ告知しなくてはなりません。この義務を、「告知義務」と言います。この告知の内容によっては、保険加入ができなかったり、加入できても条件がつく場合などがあります。
例えば、ガンにかかって摘出手術を受け、それから1年間健康だった人がいたとします。この人が、以前ガンにかかって手術を受けたことを会社側に告知しないまま、生命保険契約を結びました。もちろん、現在は健康です。
この場合、保険契約後にガン再発で死亡し、家族が保険金を請求したとしても、保険会社の調査で、過去の病歴が調査され、保険契約が解除されてしまいます。つまり、保険金は一切支払われないことになってしまうのです。
契約者が自分の病歴や受けた検査などを偽ったり告知しなかった場合、これは保険契約上の告知義務違反となります。告知しなかった病歴などが関係する健康上の理由で死亡した場合、保険金は支払われず、保険契約は解除されてしまうのです。
注意しなくてはならないのが、病歴だけでなく、検査を受けたことを告知しなかったことを理由に、告知義務違反を告げられる場合もあるということです。
例えばこんな例があります。保険の契約者Aさんは、保険契約の数ヶ月前に肝臓の精密検査を受けました。この時、Aさんは肝臓ガンとわかったのですが、家族の願いでガン告知は本人に告知されませんでした。自分がガンとは知らないAさんは、「今回の検査で異常はなかったようだけど、万が一のために」と思い、生命保険に加入しました。しかし、異常はなかったと思っているため、検査したことを会社側に告知せず契約してしまいます。
そして、契約から数ヶ月後、Aさんは肝臓ガンで死亡しました。この場合、Aさんは自分がガンであることは知らないので、Aさん自身が家族の同席なしで契約したのであれば、会社側に告知することはできません。
しかし、そうだとしても肝臓の精密検査を受けたことを会社側に告知しなかったことを理由に、告知義務違反として遺族が保険金を受け取れない可能性が高いのです。
納得がいかない例ではあるのですが、保険契約は書面上の契約ですので、情が入る余地はありません。保険金が受け取れるかどうかは、その後の家族の人生も左右する大事ですので、くれぐれも告知義務違反にならないよう、保険契約の際には充分注意してください。
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