保険のイメージを変えよう

「日本は本当に保険大国?」(バックナンバー2に収録)でもお話ししたとおり、国民の数が世界人口の2%ほどでしかない日本は、世界で支払われている生命保険料の約30%を支払っています。諸外国に比べて特に死亡率が高いわけでもない日本の国民が、国民の数に見合わない、不自然なほど多額の生命保険料を支払い続けているのです。
日本人が、必要以上に生命保険にお金をかけている理由の一つが、保険に対する“イメージ”です。日本では、「保険=良いもの、社会人として入っていて当たり前のもの」というイメージが浸透し、保険加入が半ば慣習化しています。
ところが、「保険は良いもの、入って当然のもの」「いざという時でも保険に入っていれば安心」というイメージだけで保険に加入していると、保険の使いどころがなかなかわかりません。加入した保険が効力を発揮する“いざという時”がいつなのか、どれくらいの保障が必要になるのかなど、肝心なところはイメージだけで理解できるものではありません。
保険は、加入さえしていればすべて良いように計らってもらえるような、慈善事業ではありません。「いざという時にはお助けします!」という“善意”ではなく、「こんな状況になったら払ってあげますよ。でも、それ以外では払いません。」という、“厳密な契約”なのです。何も考えずにイメージだけで加入して、必要かどうかわからない保険料を支払う……果たしてそれが「良いこと」なのでしょうか?
家のローンを組んだり、車を買ったりする時は、高額な買い物ですから、どれを買うのが良いか、返済計画をどうするか、誰もが慎重に考えるはずです。保険を契約する際にも、そのような慎重さがなければいけません。生涯に支払う保険料の総額は、決して安いものではなく、一般的なサラリーマンが一生に支払う保険料の総額は、車1台の値段よりも遙かに高くなります。無駄な保険料を支払うことのないよう、「どんな保障が必要なのか」「どれくらいの保険金が必要になるか」を考えて加入することが重要なのです。
何も考えずに保険に加入することは、「良いこと」ではありません。保険は、慈善事業ではなく営利事業、つまり保険会社の商売なのです。「保険は良いもの、入るもの」というイメージを変えることから、自分にあった保険選びが始まります。「保険は厳密な契約、必要なだけ加入するもの」ということを肝に銘じておいてください。
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